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第4回IGCJ(日本インターネットガバナンス会議)に参加してきました

去年の6月から開催されているIGCJ(日本インターネットガバナンス会議)が4回目となり、インターネットウィーク期間中に開催されているので参加してきました。(参加自体は初回からしていますが)

IANA監督権限の移管に関するアップデートやITU全権委任会議での報告などがありましたが、スライドなどはアップロードされているので、個人的に気になったポイントをまとめたいと思います。

IANA監督権限まわり

粛々と進んでいるなという印象を受けました。基本的にIANA機能はICANNにお願いするという方針で、LACNICがMONC (Multistakeholder Oversight Number Council)というマルチステークホルダな組織がIANA機能の監視をするといった提案をしているのが変わってるなと感じました。

個人的にはNROが地域RIRの活動のコーディネーションとかもしており、これ以上マルチステークホルダにしなくても良いのではないかと感じましたがどうなるかはこれからです。IETF側もIANAPLAN BoFで粛々と進んでいるので、deadlineは近いですがこのまま行くのかなと思います。

ITU全権委任会議報告

4年に1度開催されるITU全権委任会議、ITUの最高意思決定機関。今回の焦点(インターネット的な文脈)はWCIT-12で問題となり改正ITR(アラブ諸国などの提案からセキュリティやスパムなどに国が積極的に関与すべき, インターネットに関するルール策定に国連がもっと介入すべきという方針になったが、日本を含む欧米各国は不署名)によって広がった対立をどう回避出来るかが焦点。
ITUではポリシーの策定は、各国が既存の決議に対して修正提案をする or 新規決議の提案をするという形で実施される。

基本的に日本を含む先進各国はインターネットに対する政府の権限を増やすという提案には反対をしたので、修正提案は取り下げという形となった。ITUの作業部会をもっとオープンにすべきという提案についてはインターネットに関する作業部会は事前にオープンなコンサルテーション会合を開くという方針に。これもマルチステークホルダモデルを踏まえた形なのかなと。

質疑で日本が決議に反対する理由としてITUのマンデート外なので反対という理由をしているが、現実的にはどういう観点で決議への賛否を決めているのかという質問があり、情報な自由の流通を確保することが大前提。それが阻害されるような項目については反対をするという方針という説明がされてた。

インターネットの透明性や非合法盗聴などについては、そもそも国連では人権を担当する委員会とかがあるのでそっちが担当して、ITUは技術について注力するという話があった。個人的にはここは重要なのかなと思っているので、そこら辺のアップデートが聞ける場があったらよいなと思いました。

IGCJを考える会レポート

いろいろな意見が出ていましたが、個人的に思ったのは「プロ」「コーカス」「オーディエンス」という分類で、インターネットガバナンスに関わる人は割と限定されてしまっているため、会社を代表していう意見とインターネットを利用する個人としての意見をうまく帽子を被り変えながら喋らないといけないというのが難しそうだなと言うのを感じました。個人の意見と会社の意見が一緒であればいいのですが、なかなか難しかったりしそうだなと・・・。

IGF2014報告

NETmundialとかはオープンといえども招待を受けないと参加できないのに対してIGFは誰でも参加できるというのが特徴。IGFについては僕の勉強が足りていないので情報収集をしないとなという印象を受けました。(ちゃんと議論を聞けなかったので、まとめきれてなくてすみません。そしてごめんなさい)

雑感

全体的に感じたのはインターネットガバナンスに関して日本ではJPNIC, JPRSさんに頼りすぎているなというのを感じました。もちろん彼らの業務範囲であるので情報集めて、僕らにわかりやすいようにまとめて、そして僕らが考えてそうなことを会議とかで発言していただいているのかなと思うのですが、インターネットはみんなのものだと思うのでもっとインターネットに関わるいろいろな人が意見を出したり、情報を発信していかないといけないなと思いました。JPNICさんとかは妖精さんではないですからね。。。

マルチステークホルダモデルについては勉強が足りてないのですが、究極のマルチステークホルダってマルチステークホルダモデルを作るにはどうしたら良いかの議論をマルチステークホルダでやろうみたいな話になって、以下無限ループみたいになってしまうのですが、ある程度の妥協とわかりやすい仕組み作りが大切かなというのは思いました。

エンジニアな観点だとポリシーの世界はいろいろややこしいと思いますが、エンジニアリングだけで解決できない問題はいっぱいあるのでそのためにももっとエンジニアがガバナンス・ポリシー策定に関わるとよいなと思いました。

インターネットガバナンスnewbieなので、いろいろ間違った認識、おまえ何言ってんだとかあると思いますので是非是非ココ間違ってるよとかご指摘いただけるとうれしいです。