SSLの暗号スイートはApacheなどのデフォルト設定を使えば安全と信じたいところなのだが、RC4の危殆化に伴って、RC4を無効にしないといけなかったりやPRISM問題が発生してPFSを有効にしたりと暗号スイートを自分で設定しないといけないパターンが増えてきたと思う。
(もちろんディストリビューションがデフォルトの暗号スイートを変更するのを待つという手もあるのだが、)
しかし自分で暗号スイートを選択して設定するのは困難だ。
僕は暗号の専門家ではないのでどの暗号が危殆化してないかとか、どの暗号を使うのが最適かとかを適切に選択できる自信はない。
かといって、適当にGoogleで出てきたApacheのSSLCipherSuite設定をコピペするのも不安だ。
そんな心配を解決してくれるのは、BetterCrypto.orgというサイトである。
オーストリア版CERTの中の人が、最新の安全な暗号スイートを簡単に設定出来るように常にアップデートしてくれている。
ApacheのSSLCipherSuite設定にサイトに記載されている暗号スイートをコピペすれば簡単にPFSなどを設定出来る。
オーストリアのCERNの推奨する暗号がセキュアかどうか信用できないから、自分でセキュアかどうか調べたいという人は、CRYPTRECの電子政府暗号推奨リストを参照するとよい。
CRYPTRECとは総務省・経済産業省・NICT・IPAで構成された暗号の安全性・実装性について客観的に評価する組織で、様々な暗号を電子政府推奨暗号(今使える暗号)・推奨候補暗号(今後使う可能性が高い暗号)・運用監視暗号(危険なので使ってはいけない暗号) (( 括弧内の表現は目安として書いただけに過ぎないので、分類の詳細はきちんとCRYPTRECのサイトを参照してください )) に分類してくれている。
セキュリティは沼なので逃げたくなるときもあるが、簡単に安全な設定をする方法(しかも安全性が検証された形で)が提示されはじめているので、そういう情報だけでもチェックしておくと良いのかもしれない。